☆ナイアシン::ミニ栄養学

ナイアシンは、ビタミンB群の一種で、ヒトの体内においては必須アミノ酸であるトリプトファンからも合成されます。

●生理作用
 ナイアシンは、ニコチン酸とニコチンアミドの総称で、動物性食品から植物性食品まで広く分布しています。ヒトの体内では、必須アミノ酸の一種であるトリプトファンからも合成されます。トリプトファン60mgからナイアシン1mgがつくられます。
 ナイアシンは、糖質・脂質・タンパク質からエネルギーを生産する過程において、補酵素として重要な役割を果たしている物質です。
 また、ナイアシンはアルコールや二日酔いの原因となるアセトアルデヒドを分解するときの補酵素としても活躍します。お酒を飲む人ほどその消費量は増えます。

●摂りすぎると・・・
 ナイアシンを大量にとると、血管が拡張して皮膚が赤くなったり、嘔吐や下痢などの消化管の病気、肝機能障害などが起こります。

●不足すると・・・
 典型的な欠乏症はペラグラです。皮膚炎や下痢などを発症し、悪化すると憂うつ、頭痛などの神経障害を起こします。
 ペラグラは、かつてアメリカやヨーロッパのとうもろこし常食地帯で多発していました。とうもろこしにはトリプトファンが少なく、他の食べ物をあまり食べていなかったことが原因でした。日本でも、アルコール中毒者の人にペラグラが見られることがあります。

●上手なとり方
 ナイアシンは多くの食品に広く含まれていますが、特に魚やレバー、肉に豊富に含まれています。魚や肉はナイアシンの合成原材料であるトリプトファンも多いので、一石二鳥です。熱に強いので、偏りなく普通の食事をしていれば、欠乏症になることはまずないでしょう。

さて、冒頭でナイアシンは、ニコチン酸とニコチンアミドの総称で・・・というお話をしましたが、タバコのニコチンのこと?と思ったかたも少なくないでしょう。確かに、ニコチン酸・ニコチンアミドの名前は、タバコの葉に含まれるニコチンという物質と化学構造が似ていることに由来します。しかし、ニコチンは神経を興奮させ、腸や血管を収縮させて血圧の上昇を起こさせるように、生理作用はまったく異なるものなのです。

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