☆タンパク質の代謝::ミニ栄養学

 食品タンパク質は、アミノ酸やペプチドになって吸収され、肝臓から各組織へ送られて、体のタンパク質につくり替えられます。成人の場合、1日約400gのタンパク質が合成され、同時に同量の古いタンパク質が分解されています。
自然界には数百のアミノ酸が存在していますが、タンパク質の構成成分となるのはわずか20種類だけです。この中で、体内で必要量を合成することができないアミノ酸が8種類あり、(幼児は9種類)これらは必須アミノ酸と呼ばれ、食事から摂取する必要があります。体内において、それぞれのアミノ酸が特徴的な重要な働きをすることで、食品タンパク質の栄養価を決めているのです。

● タンパク質の立体構造が消化酵素によって分解

 タンパク質は、まず胃液の消化酵素ペプシンでペプチド結合が切断され、立体構造から鎖状のポリペプチドオになります。ポリペプチドが十二指腸に送られると、膵液の消化酵素カルボキシペプチターゼによってアミノ酸が3つ以上結合したトリペプチドになり、キモトリプシンによってアミノ酸が2つ結合したジペプチドになり、最後にトリプシンによってアミノ酸になります。このようなアミノ酸やペプチドの状態で小腸から吸収されます。

●タンパク質の分解と合成

 吸収されたアミノ酸は肝臓に運ばれ、血液を経て各組織へ送られます。組織の細胞では、筋肉や爪などになる新しいタンパク質がアミノ酸からつくられ、同時に同量の古いタンパク質が分解されて血液に出されます。分解物の75?80%は肝臓でまた新しいアミノ酸につくりかえられて血液中に出ていきます。
 また、各組織では、アミノ酸から酵素やホルモン、神経伝達物質などの材料になるタンパク質もつくられています。

●アミノ酸は感情の材料になる?

 人間の感情は、外部刺激などを神経伝達物質が脳に伝えることによっても生まれます。神経伝達物質はアミノ酸からつくられます。例えば、おだやかな気持ちをつくる神経伝達物質セロトニンは、トリプトファンというアミノ酸からつくられます。トリプトファンは必須アミノ酸のひとつで、精神安定、鎮痛・催眠効果があるといわれ、乳製品、大豆製品、種実、バナナなどに多く含まれています。これらを食べているからといって、おだやかな気持ちになれるとは限りませんが、必要なアミノ酸はしっかりと食べ物から摂取したいですね。

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