☆吸収のしくみ::ミニ栄養学

前回の消化のお話に続きまして、今回は吸収のしくみについてのお話です。食べ物の栄養素が消化によって最小サイズに分解され、体内にとり込まれることを「吸収」といいます。栄養素と水分の90%以上を吸収しているのが小腸で、小腸にある内壁にある微絨毛が吸収の鍵を握っています。この微絨網の表面積の合計は人間の体表面積の約5倍と言われているんです!

●小腸は3つの部分からなる
 小腸には、十二指腸・空腸・回腸の3つで構成されています。十二指腸は約25cm、空腸はその先の約5分の2、残りが回腸です。空腸と回腸で栄養素が吸収されますが、空腸の方が吸収が盛んです。
 空腸と回腸の内壁には高さ約1mmの絨毛で覆われており、その表面にはさらに微絨網が生えています。この微絨毛が栄養素や水分を無駄なく吸収するのです。

●微絨毛にある消化酵素の役目
 微絨毛の表面には、ここまで消化されてきた栄養素を種類別に選び、最小サイズの栄養素にして吸収する酵素が並んでいます。これを終末消化酵素といいます。
 例えば、2糖類の麦芽糖(ブドウ糖が2個以上つながった糖質)は、ブドウ糖(最小サイズの糖質)に分解されて吸収されます。また、タンパク質は、アミノ酸やペプチドに分解され吸収されます。脂質のうち中性脂肪は脂肪酸とグリセロールに分解され、他の脂質のコレステロールやリン脂質とともに吸収されます。

●血液やリンパ液に溶けて体内へ運ばれる栄養素
 絨毛の内部には血管とリンパ管が通っています。ブドウ糖などの単糖類やアミノ酸やペプチド、水溶性ビタミン、ミネラルは静脈に溶けて、門脈という太い静脈を経て肝臓に送られます。一方、脂質や脂溶性ビタミンはリンパ管から静脈に入り、心臓、動脈を経て肝臓に運ばれます。
なぜ、栄養素は最終的に肝臓に運ばれるのでしょうか。それは、肝臓が栄養素を人の体に役立つように処理する大切なところだからです。例えば、血糖値が下がったときでも、私たちの体の中では、即座にブドウ糖を供給できる仕組みになっています。それは、ブドウ糖の一部がグリコーゲンという形に合成されて肝臓にきちんと蓄えられているからなんです。
次回は、糖質の代謝についてお話します。

トラックバック(0)

トラックバックURL: http://www.feast.to/cgi-bin/mt/mt-tb.cgi/1265

コメントする