飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸::ミニ栄養学

健康を維持するためには、脂質を過不足なくとるだけでなく、脂肪酸のバランスも重要です。
脂肪酸の望ましい摂取比率は飽和脂肪酸:一価不飽和脂肪酸:多価不飽和脂肪酸=3:4:3といわれています。今回は、主な脂肪酸の働きについてご紹介します。

●動脈硬化を予防するオレイン酸
 一価不飽和脂肪酸のオレイン酸には、善玉といわれるHDL-コレステロールを下げずに総コレステロールを下げる働きがあり、動脈硬化を予防するとして注目されています。体内で酸化しにくい性質もあるので、有害な過酸化物質をつくりにくいのが特徴です。
 地中海周辺の国での心疾患による死亡率が低いのは、オレイン酸の多いオリーブ油を使用しているためといわれているんです!

●とり過ぎると動脈硬化になる飽和脂肪酸
 飽和脂肪酸は、肉類や乳・乳製品の脂肪に多く含まれ、中性脂肪やコレステロールなどの血液中の脂質濃度の上昇に関与し、高脂血症や動脈硬化との関連が高い脂肪酸と考えられています。ただ、必ずしも植物性=不飽和脂肪酸というわけではありません。例えば、マーガリンは、不飽和脂肪酸に水素を添加して飽和脂肪酸に変え、バターの形状に似せています。原料となるパーム油ややし油は植物油脂ですが、飽和脂肪酸のパルミチン酸やラウリン酸が多く含まれています。

●必須の脂肪酸を含む多価不飽和脂肪酸
 多価不飽和脂肪酸には、n‐6系やn‐3系と呼ばれるものがあり、健康維持に必要な必須脂肪酸が含まれています。これらは、それぞれ体内での働きが異なるので、バランスよくとることが大切です。 例えば、n‐6系のリノール酸やアラキドン酸は、とり過ぎるとHDL-コレステロールが低下して動脈硬化につながりやすく、また、アレルギー疾患を悪化させることがわかっています。これに対し、n‐3系のDHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(イコサペンタエン酸)、α-リノレン酸には、心疾患やアレルギーを予防する働きがあります。特に魚に多く含まれるDHA(ドコサヘキサエン酸)は、脳や神経の情報伝達に深く関わっていることがわかっていて、アルツハイマー病の改善や乳幼児の栄養にDHA(ドコサヘキサエン酸)が十分にあると知能指数が高かったという報告もあるそうです。つまり、魚を食べると骨だけでなく、頭も丈夫になるんですね!!

 ちょっと今回は難しいお話でしたね・・・これらの脂肪酸を理想の比率で摂取することは、なかなか難しいと思いますが、調理の際に、一価不飽和脂肪酸を多く含む植物油を用いて、1日1食は主菜を魚料理にすると望ましい摂取比率に近づけることができます。ぜひ参考にしてみて下さい。

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