油::気になる食材

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「下総醤油」ちば醤油会社・千葉県
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「井上古式じょうゆ」井上醤油店・島根県
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「三年熟成 純」正金醤油株式会社・香川県
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「ひしほ」(株)ヤマト醤油味噌・石川県

醤油
                       
●種類と調理法
醤油は大豆と小麦、食塩の3つが主な原料となっており、その中で大豆と小麦の比率により醤油の色が変ります。
 大豆と小麦の比率が半々くらいでできている「濃口」は香りが強いので、肉や魚料理に向きます。
 小麦の比率が高く、色は薄く、塩分は強いが風味がおだやかな「淡口」は野菜や白身の魚など、薄味の煮物、汁物に適しています。
 一度出来上がった濃口醤油に、さらに麹を仕込んで熟成させた「再仕込み醤油」はとても濃厚でとろりとしているので、刺身やすしによく合います。
 みそもろみから抜いた液で、濃厚な旨味とコクのある味が特徴的な「溜り醤油」は、ほぼ大豆のみでつくられており、熱を加えると強い照りが映えるので、照り焼きなどの焼き物や、佃煮などに向きます。また名古屋方面では刺身などに使われることが多いそうです。                                         
 溜まり醤油とは逆に、小麦を煎ったものを中心に作られていて、大豆のあまり入っていない「白醤油」はほとんど透明に近く、味も淡白であっさりしているので、茶碗蒸しやうどんつゆ、吸い物など向きです。

●歴史
 現在のような醤油の誕生は歴史的にみて比較的新しいものですが、しょうゆの原型ともいえるものが古くから作られていました。それが「醤」です。
 醤の原型は、東南アジア一帯で今も使用されている「魚醤」です。魚醤はタイ、ベトナム、ラオス、カンボジアの国々にわたるメコン川流域を発祥とし、雨期に水田で大量にとれる小魚類を塩蔵保存したのが原型と考えられています。この地域の魚醤は魚の形を残した塩辛に近いものが主で、調味料というよりは、タンパク源として重要でした。また、この塩辛の保存中にたまってくる汁を調味料にしたり、塩辛状のものをすりつぶしてペースト状にして用いたりもしていました。この魚醤が稲作とともに中国、朝鮮半島を経て、日本へと伝わったと考えられます。
 そして鎌倉時代に、禅僧の覚心という人が、中国から径山寺味噌のつくり方を持ち帰り、紀州で広めているうちに、味噌の底に溜まる液体が調味料としてよいということに気づき、これが「溜まり醤油」になったと言われています。
 その後、醤油は江戸時代に天下の台所といわれていた関西で発展し、さらに、醤油の大消費地であった江戸近辺の千葉や神奈川などでつくられるようになり、関東の人の好みにあった味へと変化していったそうです。


●小話
【日本の醤油話】
醤油の異名として、醤油が紫色をしていることから「むらさき」と呼ばれますが、他にも「かげ(陰)」と呼ばれたり、味付けの基本となることから「お下地(おしたじ)」と呼ぶところもあります。
【海外の醤油話】
 フランスのブルボン朝の王、ルイ14世の饗宴は驚くほど豪華で、そこで出される料理は世界中から集めた材料でつくられたといわれ、その中には日本の醤油もありました。そして醤油を使った料理のうまさが自慢されていたそうです。
 醤油が古くからオランダに伝わっていたということは、江戸時代に長崎で医者として住んでいたドイツ人ケンペルが出版した『日本史』に「日本の醤油がオランダ人によってヨーロッパに運ばれ、よい値で取引されている」といった紹介などからもわかります。醤油のおいしさは昔からヨーロッパの人に伝わっていたんですね。
 「しょうゆ風土記」によると「アドベンチャーズ・イン・フレーバー」という古い、醤油を題材にしたアメリカの映画があったそうです。その映画のある場面で、博士が女性にシロップをかけたグレープフルーツをすすめる。そのグレープフルーツを食べた彼女は、「このシロップはすばらしい香りだ、グレープフルーツがおいしい!」という。すると博士が、それは醤油が1に糖蜜が3の割合で作られたものだと教える。そして博士は醤油がシーズニングだといいます。シーズニングというのは調味料ではありますが、どちらかといえば香辛料的な意味ですね。
 他にもアメリカにキッコーマンの工場ができた時に、地元紙では「ジャパニーズ・ソース・スパイス」という言葉が使われています。どうやらアメリカでは醤油はスパイス的な調味料として考えられているようですね。
 日本には「照り焼き」という醤油を使った料理がありますが、アメリカでもそのまま「TERIYAKI」となって広まっています。しかしこのTERIYAKI、日本で食べられているものとはちょっと変わり、醤油にみりん、オイル、スパイスなどを加えて作られたTERIYAKIソースに、肉を浸しておいて焼いたり、焼き上げ際にふりかけたりしたものだそうです。そしてアメリカでは醤油イコール、キッコーマンとなっていて、TERIYAKIは別名で「キッコーマン・ステーキ」とも呼ばれているそうですよ。
出典

食材図典(小学館)
料理食材大辞典(主婦の友社)
新・食品辞典 加工食品・冷凍食品9(真珠書院)
しょうゆ風土記 河野知美(毎日新聞社)

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